加圧トレーニングとは
「適切に血流を制限した状態で行うトレーニング方法」のことで、つまり、専用の加圧器具を使用して、
腕のつけ根(上腕二頭筋の基部)や脚のつけ根(大腿部の基部)に各個人に合った適切な圧を掛け
ながら、目的にあったトレーニングや運動を行うことを言う。
特徴としては、極めて低負荷(最大筋力の20~30%)のトレーニングや運動にもかかわらず、高負荷
(最大筋力の80%)と同等もしくはそれ以上のトレーニング効果を得られ、1回の加圧トレーニングは
10~20分程度の短時間で十分であり、なおかつ短期間で効果が表れる。
低負荷 短期間 短時間
また、低負荷で効果が得られるということで中高年から高齢者やリハビリ目的の人まで幅広く無理なく
安全かつ効果的に行えるトレーニング方法でもある。
加圧した状態で運動をすると負荷は軽くても、遅筋(赤筋)線維がすぐに悲鳴をあげ、速筋(白筋)線維
が動員されるため、沢山の筋線維が使われる。これは高い負荷の運動をしている時と同様に「頑張らざ
るを得ない」状況に筋肉が追い込まれてしまうためで、苦しくは感じるが、実際の負荷は軽いために筋線
維の崩壊は通常のトレーニングに比べて極めて少ない。
よってトレーニング経験のない人や高齢者でも安心して行うことが出来る。
1.適切な血流制限と血行促進の効果
血流の動脈側を程よく制限し、静脈側を強めに制限することで普段あまり使われていない毛細血管にまで血流を行き渡らせることが出来る。
加圧前の血流抹消抵抗値を1.0とすると、良好な加圧をかけているときは1.7ぐらいになっている。除圧した時は0.6まで下がり、加圧前と比べて血流は流れやすくなっている。
また、毛細血管の隅々まで血流循環が良くなるため、血行促進にも役立つ。
さらに、血管の拡張・収縮機能も高まり、血管の弾力性も向上してくる。ただし、決して止血を起こすよう
な不適切な強い圧をかけてはいけない。
2.血中酸濃度の上昇と成長ホルモン分泌促進
加圧をかけてトレーニングすると負荷が軽くても筋線維の動員率が高まり、速筋(白筋)線維までもが
活動するために、血液中の乳酸(筋活動の代謝物)濃度が猛烈に上昇する。
この乳酸が筋肉内にあるレセプター(受容体)を刺激して、脳下垂体から成長ホルモンの分泌を促進さ
せる役目を果たす。つまり、筋肉が騙されて、いつもより活発に働いてしまうことで、脳が激しいとレーニ
ングをしたと錯覚して多量の成長ホルモンやノルアドレナリン等を分泌させ、骨や筋肉の成長を促進さ
せ、免疫力の向上を促す。成長ホルモンの分泌は加圧トレーニングをして15~30分後にピークになり、
運動負荷や個人差にもよるが、加圧前と比べると約100~300倍に分泌量は上昇する。
また、成長ホルモンやノルアドレナリンは体脂肪の分解にも作用する特徴を持っており、運動後、1~2
時間後に脂肪を遊離脂肪酸とグリセロールに分解し、血中に流れ出る。この時間帯に脂肪燃焼を促進
させる(代謝を高める)有酸素運動を行うと、より効率的に脂肪燃焼が行われる。
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